よいショップで菌糸ビンを選ぶ
専門店を訪れたり、クワガタ関連のホームページを検索してみるとわかると思うが、菌糸ビンには、非常に多くの製品がある。
菌糸ビンは生きたキノコそのものなので、飼育環境、温度などで生育の良し悪しが違う。どの製品が大きくなるとは一概にはいえない。
しかし、ショップにある製品のほとんどは、ショップや常連たちが使用して、生育のよい製品を選び扱っているので安心である。
間違っても、直射日光が当たる場所においてあったり、いつから陳列されているかわからないようなショップや、干からびて中身が小さくなっているようなビンは買わないこと!
腐っていなくてもキノコが死んでしまっていることが多く、エサとして使い物にならない。
市販の菌糸ビン
市販の菌糸ビンには多くの種類があるが、ガラス製とPP容器と呼ばれる、ポリプロピレン製の容器があり、この材質で大別することができる。
PP容器は、中身を機械で詰めることができるため、大量生産できる。また、容器自体の価格も若干安いので値段も下がる。重さが軽いというのも利点だ。
反対にガラス製は、割れてしまうので機械で硬く詰めることができず、人が手で詰めているものが多い。さらに、ガラスビンは価格が高く、重いので、割高になってしまう。
しかし、PP容器は断熱効果が高く、菌糸が発熱すると熱がこもりやすく、暑さに弱いという性質がある。
反対に、ガラスビンは、放熱効果が高いので、気温が高い時期でも、管理しやすくなる。
というわけで、夏場に低温を維持できる場合はPP容器、高温になり易い環境ではガラスビン、というような使い分けをする人が多い。また、ガラスビンは、ガラス面に蛹室を作る傾向が強く、観察が容易なので初心者には得に良いと思われる。
この他、プリンカップという、小さな容器に入っている菌糸ビンもある。これは、初齢幼虫に使われることが多い。
容器自体がいい加減な作りなので。ハエが入ったり、カビが生えることが多く、大型の幼虫は噛み破って出てきてしまうこともある。
どちらかというと一時的に使用するものと考えよう。ただ、30ミリ程度の小型種なら、うまく交換すれば、プリンカップだけで成虫まですることもできる。
容量で使い分ける
菌糸ビンのサイズも各種あるが、サイズは虫の大きさに合わせるのが重要。購入するときに定員に自分の飼っているクワガタの種類を告げて、どのサイズがいいか聞いてみるのが一番だ。
クワガタは最初から大きなサイズの菌糸ビンに入れたほうが、大型化するといわれている。
反対に、最初に小さい容器に入れると、早く成長して小型化してしまう傾向があるというのだ。ただし、効率を考えると、初齢幼虫は小さな容器にいれ、成長して大型になりそうなオスはさらに大きな入れ物に、メスはちょっと大きな入れ物に、とサイズを変えて飼育するほうが経済的だ。
どちらを優先するかは、個人の考え方だが、大きさに関わらず、クワガタが食べきらなくても、菌糸ビンは3~4ヶ月でダメになってしまうこと。小さい容器で頻繁に入れかえると、ストレスで幼虫は痩せてしまうことなども考えて、飼育計画を立てると良いだろう。